【相続】法定相続分
相続人の相続分については,民法が次のとおり定めています。
<配偶者と子が相続人の場合>
配偶者 2分の1 子 2分の1
<配偶者と直系尊属が相続人の場合>
配偶者 3分の2 直系尊属 3分の1
<配偶者と兄弟姉妹が相続人の場合>
配偶者 4分の3 兄弟姉妹 4分の1
子,直系尊属,兄弟姉妹等,同順位の者が複数いる場合は,原則として均等に分割しますが,いくつか例外があります。
例えば,子の中に嫡出でない子がいる場合は,現行法ではその子には嫡出子の2分の1の相続分しか認められていません。
また,兄弟姉妹の中に,両親の一方を異にする者(半血のきょうだい)がいる場合は,両親とも同じくするきょうだいの2分の1の割合とされています。
この法定相続分は,相続人間で協議がまとまらない場合の分け方の決まりであり,協議が調えば,どのような割合でも構いません。
なお,上記の相続分は現行法のものであり,昭和55年以前に開始した相続では,時期により異なる定めがされていましたので,先代,先々代の遺産分割が未了の場合には注意が必要です。
◆弁護士法人一新総合法律事務所 弁護士 角家 理佳
(当事務所「家事」チーム責任者)◆
<初出:顧問先向け情報紙「こもんず通心」2013年6月15日号(vol.128)>