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社会で実際に起こった、事例や改正された法律をふまえ、法律に関する情報をご紹介します。

【法務情報】預貯金の相続

 │ 弁護士塩谷陽子, 新発田事務所, 遺言・相続

1 亡くなられた方の預金はどうなるか

亡くなられた方の遺産に預貯金があった場合,これを引き出すには相続人全員の署名捺印が必要であるとするのが,金融機関における一般的な取り扱いとなっています。

 

しかし,預貯金の相続について,相続人の間で紛争が生じていたりすると,相続人全員の署名捺印を取得することができず,預金を引き出すことができないという事態になります。

 

2 遺産分割協議

このように,相続人の間で遺産の分割について紛争が生じている場合には,まずは遺産分割協議を行い,遺産をどのように分けるのかを話し合うことになります。

 

相続人たちで話し合いができない場合には,家庭裁判所の調停や審判を利用して解決することになります。

 

3 預貯金を協議のテーブルに乗せる

もっとも,預貯金は,当然に遺産分割協議の対象になるものではありません。

 

相続人の中に行方不明者がいたり,協議に応じないなど何らかの理由で,相続人全員が,預貯金を遺産分割協議の対象にすること,すなわち預貯金を遺産分割のテーブルに乗せることを合意することができなければ,そもそも,預貯金の分け方について協議すること自体が不可能であるため,預貯金は調停や審判の対象にもならないのです。

 

4 預貯金は当然に分割される

そうすると,相続人の間で,預貯金を遺産分割の対象とすることに合意ができない場合には,一切預貯金を引き出せないかというと,そうではありません。

 

最高裁の判例は,預貯金のように,相続人の頭数で割ることのできる債権は,相続によって当然に,法定相続分により分割されて各相続人に承継されると判断しています。

 

この判例に従えば,各相続人は,法定相続分に応じて,預金の払い戻しを請求できることになります。

 

例えば,母親が亡くなり,相続人は子ども5人,遺産として預金500万円があるという場合について考えてみます。

 

相続人のうち1人が行方不明であったり,または,全く協議に応じないため遺産分割協議ができず,調停を申し立てても全く出頭しなかったとします。

 

この場合,500万円の預金を遺産分割協議の対象にすることの合意ができないので,全く預金を分割できないかといえば,そうではありません。

 

上記のとおり,預金は,法定相続分に応じて当然に分割されるという性質をもっているので,各相続人は,法定相続分に応じた金額について,金融機関に預金の払い戻し請求をすることができることになります。

 

上記の事例の場合は,各相続人の法定相続分は5分の1なので,それぞれ100万円について,払い戻し請求が可能です。

 

5 預金払戻請求訴訟

とはいえ,いきなり金融機関の窓口へ行って法定相続分の払い戻しを求めても,相続人全員の印鑑がないと払い戻すことができないという説明がされ,なかなか難しいと思われます。

 

そこで,相続人としては,金融機関を相手方として,預金払戻請求訴訟を提起することになります。

 

訴訟の中では,金融機関から反論が出る場合もあるようですが,特段問題がなければ,払い戻しが認められている例が多いようです。

 

6 ちなみに
相続人の方が金融機関の窓口へ行って,法定相続分の払い戻しを求めても,手続上なかなか難しいと書きましたが,弁護士が金融機関と交渉して,裁判まで行わずに,法定相続分に応じた金額の払い戻しができる場合もあります。

 

遺産の中に預金があるが,何らかの理由で遺産分割協議を行うことが難しいという場合には,弁護士にご相談ください。

 

◆弁護士法人新潟第一法律事務所 弁護士 塩谷 陽子◆
<初出:顧問先向け情報紙「こもんず通心」2014年3月31号(vol.144)>

【法務情報】紛争以外での弁護士活用法

 │ ビジネス, 上越事務所, 弁護士朝妻太郎, 遺言・相続

紛争解決だけが弁護士の仕事ではない
当事務所の顧問先の皆さんは,弁護士が裁判などの紛争解決だけを業務としていないことを既にご存じだと思いますが,多くの一般の皆さんはそのような認識をお持ちでないようです。例えば,争いのない相続は弁護士に相談・依頼することではないとお考えの方は多くいらっしゃいます。また,企業においても,紛争処理以外では弁護士は契約書のチェックくらいしか相談・依頼することが無い,と思われている方もいるかもしれません。

 

本稿では,紛争から離れたところで弁護士がお手伝いできる事柄について,その一端をご紹介し,弁護士をフル活用するヒントにして頂ければ幸いです。

 

企業の内部規程を整備する
各企業・団体内部には様々な内部規程があることはご承知のとおりです。定款,就業規則など基本的なものから,社内共済の取り決めや慶弔金規程等特定の事柄について定めたものも存在すると思います。

 

会社・団体の設立時には,そのような内部規程制定が会社・団体設立の条件になっていることが多く,内部規程の作成が不可欠となります。そのような場面で,弁護士が内部規程作成のアドバイスを行ったり,場合によっては弁護士自体が内部規程を作成することが可能です。また,当事務所には内山社労士が所属していますので,就業規則・賃金規程等については,社労士の立場から詳細なアドバイスをすることが可能です。

 

また,現在の内部規程を変更すべき必要性を感じた時にも,変更内容に関するアドバイスもさることながら,規程変更時に法律上要求される手続(例えば,株式会社の定款変更には当該会社の株主総会の特別決議が必要となります。)について,アドバイスが可能です。

 

各種書式を整える

書式の点検・整備の典型例は契約書のチェックですが,それ以外にも弁護士に内容の確認を求めたり,場合によっては弁護士が書式の作成を依頼することも可能です。

 

例えば,売掛先に対する催告書・督促書や,未払いとなっている取引先に分割払いを約束させる際の合意書の作成が挙げられます。

 

社内セミナーで社員教育を図る

当事務所の弁護士が社内・団体内教育をお手伝いすることができます。

 

具体的には,当事務所の弁護士が皆さんのもとに訪問させて頂き,セミナー講師を担当させて頂くことが可能です。

 

実際に各弁護士が企業・団体にお邪魔して「コンプライアンス全般」「セクハラ,パワハラなどの各種ハラスメント対策」や「クレーム対応」などについて講師をさせて頂いております。最近では,消費税率アップに関するセミナー講師をさせて頂いた例もあります。

 

会社の合併・分割等のアドバイス

企業活動の中で,特定の会社と合併する,若しくは自社の特定の部門を別会社にする,特定の事業を他の会社に譲渡する等,いわゆるM&Aの必要に迫られる場合があります。これらの手続の際に法律で定められた手続を踏むことが不可欠であり,経営上の必要性のみから,法定の手続を無視して実行することはできません。

 

このような場面で,いかなる手続・スケジュールを組む必要があるか,弁護士に確認して頂くことができます。

 

また,この場面は経営者側だけでなく,従業員・当該会社の労働組合としても重要な場面となります。従業員の待遇等に影響を及ぼしかねない事柄となりますので弁護士に相談して頂くニーズがあろうかと思います。

 

遺言書作成とその後の遺言執行

つぎは個人の方向けの話です。

 

自分が亡くなった後,親族間での相続争いをしてほしくないと望まれるのであれば,遺言書を作成した上で,その遺言に沿った遺言執行を行う者を選任する方法があります。

 

この際,適切な遺言執行者がいなければ,当事務所の弁護士が遺言執行者に指定頂くことも可能です。

  

 

揉めない遺産分割

遺産分割で弁護士に依頼,というと,兄弟間で骨肉の争いをしているケースを想像しがちです。確かに,親族間で深刻な紛争になっているときというのは,典型的な弁護士の出番であり,その想像は半分正解かもしれません。

 

しかし,全く争いがないケースにおいて,弁護士を依頼するメリットが無いかといえば,必ずしもそうは言えません。

 

相続手続を一度体験された経験のある方はご存じと思いますが,様々な金融機関を回ったり,不動産の相続登記を行ったり,各手続ごとに相続人間を行き来して印鑑をもらったり…,とにかくやることが多く,慣れない人には極めて苦労を伴う手続となりかねません。

 

このようなとき,弁護士に依頼することで,適切な遺産分割協議書の作成のみならず,弁護士が相続人の代理人として各種手続の代行を行うことができます。

 

その他,番外編

これまで,外国籍の方が某国の銀行口座を開設するにあたり,必要な書類を作成するという依頼を受けたことがありました。また,入国管理局の手続を行ったこともあります。

 

皆さんに典型例として理解されている「紛争処理」以外にも,弁護士がお手伝いできることが多くあります。

 

何か気になることがありましたら,ひとまず当事務所に相談をしてみてください。

 

◆弁護士法人新潟第一法律事務所 弁護士 朝妻 太郎◆
<初出:顧問先向け情報紙「こもんず通心」2014年2月14日号(vol.144)>

【相続】遺産分割協議の種類

 │ 弁護士橘里香, 新潟事務所, 遺言・相続

  相続人が複数いる場合,遺産分割協議し,誰がどの遺産を相続するのかということを決めなければなりません。

 

1 協議分割

  通常は,当事者間で話合い,遺産分割協議書を作成します。円満な遺産分割協議のため,弁護士が他の相続人と協議交渉することも可能です。

    また,遺産分割協議書は,全員の合意さえ得られれば,法定相続分と異なる割合での分割を定めることも可能です。

 相続人の範囲(各人の法定相続割合),相続財産の範囲,その評価額を前提に相続人全員で納得のいく分割を話合い決定しましょう。

 

2 調停分割

 当事者間で話合いがつかない場合には,家庭裁判所に遺産分割調停を申し立て,調停委員を通じて相手方と話合いを行い分割内容の合意をする調停分割を行うことになります。

 この場合は,調停調書において遺産分割協議の内容が書面化されることから,別途遺産分割協議書を作成する必要はありません。

 

3 審判分割

  調停でも協議が整わない場合には,自動的に遺産分割審判という手続きに移行し,裁判官の判断で分割方法が定められる審判分割 が行われることになります。

 

  状況に応じて,適切な方法を選択しましょう。

 

◆弁護士法人新潟第一法律事務所 弁護士 橘 里香◆
(当事務所「家事」チーム)
<初出:顧問先向け情報紙「こもんず通心」2013年9月17日号(vol.134)>

 

【相続】法定相続分

 │ 弁護士角家理佳, 遺言・相続

 相続人の相続分については,民法が次のとおり定めています。

  <配偶者と子が相続人の場合>

   配偶者 2分の1  子 2分の1

  <配偶者と直系尊属が相続人の場合>

   配偶者 3分の2 直系尊属 3分の1

  <配偶者と兄弟姉妹が相続人の場合>

   配偶者 4分の3  兄弟姉妹 4分の1
 

 子,直系尊属,兄弟姉妹等,同順位の者が複数いる場合は,原則として均等に分割しますが,いくつか例外があります。
   

 例えば,子の中に嫡出でない子がいる場合は,現行法ではその子には嫡出子の2分の1の相続分しか認められていません。
 

 また,兄弟姉妹の中に,両親の一方を異にする者(半血のきょうだい)がいる場合は,両親とも同じくするきょうだいの2分の1の割合とされています。
 

 この法定相続分は,相続人間で協議がまとまらない場合の分け方の決まりであり,協議が調えば,どのような割合でも構いません。
 

 なお,上記の相続分は現行法のものであり,昭和55年以前に開始した相続では,時期により異なる定めがされていましたので,先代,先々代の遺産分割が未了の場合には注意が必要です。

 

 ★当事務所ホームページの遺言・相続に関するページはこちら★

   

◆弁護士法人新潟第一法律事務所 弁護士 角家 理佳
(当事務所「家事」チーム責任者)◆

<初出:顧問先向け情報紙「こもんず通心」2013年6月15日号(vol.128)>

【相続】相続人の範囲

 │ 弁護士角家理佳, 遺言・相続

 相続人の範囲は,民法で定められています。遺言を作成する際にも,遺産分割協議する際にも,この点を初めに確認することが大事です。
 

 亡くなった方に配偶者(夫・妻)がいる場合,配偶者は常に相続人になります。ただし,戸籍上の配偶者であることが必要で,いわゆる内縁の関係では相続することはできません。

 配偶者以外の人は次の順位(第1順位の人がいなければ第2順位,第2順位もいなければ第3順位)で,配偶者とともに相続することになります。

 

 ・第1順位 子(子が先に他界している場合には孫,ひ孫…と下の代が相続人になります。これを代襲相続と言います。)

 ・第2順位 直系尊属(両親・祖父母等)

 ・第3順位 兄弟姉妹(兄弟姉妹が先に他界している場合は,その子,すなわち甥姪。この場合の代襲は甥姪までです。)
 

 なお,相続放棄をした場合は,その人は初めから相続人ではなかったことになりますので,下の代が代襲相続することはありません。

 

   ★当事務所ホームページの遺言・相続に関するページはこちら★

   

◆弁護士法人新潟第一法律事務所 弁護士 角家 理佳
(当事務所「家事」チーム責任者)◆

<初出:顧問先向け情報紙「こもんず通心」2013年5月15日号(vol.126)>

 

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