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税法ワンポイント③ ―資産の譲渡に関する課税―

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先日,税法ワンポイント①税法ワンポイント②にて,

法人間及び個人間の資産の無償譲渡に関する課税についてご説明いたしました。

そこで,本日より3回にわたり,個人から法人,そして,法人から個人に対する資産の無償譲渡をする場合の課税についてご説明いたします。

 

1 個人から法人への資産の無償譲渡

結論から言えば,個人から法人への資産の無償譲渡の場合には,個人は時価で当該資産を譲渡したとして譲渡所得が生じ,課税されることになります(所得税法59条1項1号)。

税法ワンポイント①税法ワンポイント②にてご説明した通り,個人から個人への無償譲渡の場合には,原則からすれば所有期間中の資産の価値の増加を所得として課税すべきであるけれど,贈与者が納税資金に窮する等の理由から,政策的な観点により課税を繰り延べていました。贈与者が納税資金に窮するという点では,個人に贈与する場合も法人に贈与する場合も変わりはありません。

しかし,個人はいつかは亡くなります。持ち主が変われば,どこかのタイミングで課税できるため,贈与の時点であえて課税する必要はないと考えられます。

これに対して,法人は個人と異なり,死ぬことはありません。理屈上は永遠に存続するものと考えられますので,取得された資産に対する課税の機会はもしかしたら二度とやってこないかもしれません。

よって,法人への贈与の際には,個人の納税資金の問題よりも,永遠に課税が繰り延べられることの危険に配慮して,贈与時に課税をしてしまうのです。

他方,贈与を受けた法人の側では,時価を受増益として益金に計上することになります。

なお,公益法人等では上記とは異なる取り扱いがなされるためご注意ください。

 

2 法人から個人への資産の無償譲渡

法人が個人へ資産を無償譲渡した場合にも,法人側では,法人間の資産の無償譲渡の場合と同様に,当該資産の時価が譲渡収益に計上され(法人税法22条2項),そこから取得価額を控除した額が所得として算出されるとともに,時価を寄付金に算入するという取り扱いになります。

これに対し,個人の側では,個人間の資産の無償譲渡の場合とは異なる取り扱いがなされます。

個人間で資産を無償譲渡した場合には,受贈者側では,贈与者の取得費を引き継いでいました(所得税法60条1項1号)。これを法人から個人への資産の無償譲渡の場合にまでやってしまうと,当該法人の資産所有中の増加益に対して,二重に課税がなされてしまうことになります。

そのため,法人から個人への資産の無償譲渡の場合には,受贈者たる個人の側では,譲受時の時価を取得費として計算していくことになります。

また,受贈者の側では,一時所得が生じ,それに対する課税がなされます。

なお,法人・個人間に雇用関係等がある場合には異なる取り扱いとなるためご注意ください。

 

次回「税法ワンポイント③ ―資産の譲渡に関する課税―」もご覧ください。

 

◆弁護士法人新潟第一法律事務所 弁護士 小林優介◆
<初出:顧問先向け情報紙「こもんず通心」2016年3月15日号(vol.191)>

※掲載時の法令に基づいており,現在の法律やその後の裁判例などで解釈が異なる可能性があります。

 

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