7/21 「法務の生産性を上げる、 実践的かつ効率的な『契約書管理』」セミナーを開催いたしました!
7月の定期セミナーは、東京で開催して大変好評をいただいたセキュリティリサイクル研究所様とのコラボセミナー「法務の生産性を上げる、 実践的かつ効率的な『契約書管理』」セミナーを新潟にて開催いたしました。
前半の講師は、IT・セキュリティやリスク・マネジメントの分野に注力している当事務所東京事務所の所長 弁護士 大橋良二が務めました。
最近では、業務効率化やコストカットのために紙媒体を電子データ化して文書管理を行う企業が増えています。
一方で、作成されてから1年経った文書は99%が使用されないという統計もあり、莫大な費用をかけて電子化したものの、そのほとんどが無駄になってしまったという事例もあります。
企業はどのように文書管理を行うべきなのでしょうか。文書を電子化する際にはどのような点に注意する必要があるのでしょうか。
文書管理の方法を考えるときには、何のために文書を保存するのか、そしてなぜ廃棄するのかを確認し、その理由に応じた対応をする必要があります。
文書を保存する理由には、大きく分けて次の3つがあります。
・法律や契約で保存義務がある場合
・訴訟などの法的手続に備えて残しておく必要がある場合
・情報そのものが有益であるために、残しておきたい場合
そして、文書の破棄が必要となるケースとしては、
・法律や契約によって抹消・廃棄義務が定められている場合
・管理保存のためのコストを削減するために必要な場合
・情報漏洩のリスクを回避するために必要な場合
の3つが考えられます。
それぞれのケースについて、文書の保存や廃棄の具体的な方法をどう考えるべきか、ご説明いたしました。
文書管理の方法には、各部署(支店)で管理する「分散型」と管理部門がとりまとめて管理する「集中型」があります。
「分散型」は、いつでも必要なときに取り出せるというメリットがある一方で、原本管理の安全性に不安があります。
「集中型」は、管理台帳を用いて在庫を一元的に管理し、誰が利用したかを把握できるメリットがありますが、情報利活用の利便性が悪いというデメリットがあります。
契約書管理で押さえるべきポイントは、次の4つに整理できます。
1.在庫(台帳)管理
2.利用者管理
3.期限管理
4.履歴管理
これらのポイントを押さえた上で、継続できる仕組みを構築することが重要です。
文書管理を効率的に行うためには、なるべく紙原本は使用せずPDF化することが望ましいと考えられます。とはいえ、PDF化の作業をどのように、どの範囲で行うか、そして原本の管理と連動しているかという問題があります。
このような視点から、SRI様が関わった企業様の事例を元に、文書管理の具体的な手法をご説明いただきました。
参加者のみなさまからは、「廃棄義務や漏洩リスクについて参考になった」「電子契約に関する説明が興味深かった」といったお声をいただきました。
近年、大規模な情報漏洩事件が相次いで発生したことで、企業の情報管理のあり方が問われています。
契約書管理は、情報管理について考えるときに全ての企業が直面するもっとも基本的な問題であると同時に、もっとも頭を悩まされる問題でもあります。
今回のセミナーに参加された企業様にとって最適な契約書管理の方策を見つけることができたでしょうか。
具体的な方法についてもっと知りたいという方は、是非当事務所の弁護士、またはセキュリティリサイクル研究所様にご相談いただければ幸いでございます。
◆ 次回セミナーのご案内 ◆
さて、次回の定期セミナーは、株式会社セキュリティリサイクル研究所様とのコラボセミナーです!
8月3日(木)に、弁護士が徹底解説!「同一労働同一賃金」への実務対策セミナーを開催いたします。
「同一労働同一賃金」は、実務に非常に大きな影響を与える問題です。
待遇差が不合理と判断された場合には、さかのぼって未払い分を請求される場合もあり得ますし、従業員から一斉に請求されるということもあり得ます。
今後大きな労働問題を発生させないためにも、ぜひ本セミナーへご参加ください。
セミナー詳細は ★こちら★ をご確認ください!