【交通事故】事故に遭った時に加害者に請求できる項目
交通事故に限らず,事故に遭って被害を受けた時は,被害者は加害者に対して損害の賠償請求ができます。そして,被害者が加害者に対して請求できる項目を大きく分けると,物的損害(物損)と人的損害(人損)があります。
物的損害は事故によって物が壊れた場合に請求できる項目です。交通事故であれば,自動車の修理代,自動車が店に突っ込んだ場合の改修費,営業損害などです。
人的損害は事故によって人身が傷害された場合に請求できる項目です。人的損害は大きく分けると三つに分かれます。治療中に関するものと,治療しても治らなかった障害すなわち後遺障害に関するもの,死亡に関するものです。
治療に関するものとして,治療費,治療のために仕事を休んだことによる休業損害,入通院の精神的苦痛に対する慰謝料などがあります。
後遺障害に関するものとして,後遺障害の精神的苦痛に対する後遺障害慰謝料,事故前よりも十分に働けなくなったことによる逸失利益に対する賠償などがあります。
死亡に関するものとしては,精神的苦痛に対する償いである死亡慰謝料,死亡したことによって失った収入に対する賠償である死亡逸失利益などがあります。
◆弁護士法人一新総合法律事務所 弁護士 古島 実
(当事務所「事故賠償」チーム責任者)◆
<初出:顧問先向け情報紙「こもんず通心」2013年5月15日号(vol.126)>