長谷川伸樹弁護士の民法改正コラム「人身事故事案と民法改正 vol.2~消滅時効~」
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長谷川伸樹弁護士の法律コラムを更新いたしました。
1 はじめに
前回は、法定利息に関する民法の改正が人身事故事案に及ぼす影響について、説明をしました。
(※人身事故事案と民法改正 vol.1 ~法廷利息の改正~はこちら※)
本号では、消滅時効に関する改正が及ぼす影響について、確認していきたいと思います。
2 消滅時効の改正
⑴ 消滅時効の期間について
ア 不法行為の原則的消滅時効期間
人身事故事案における損害賠償請求権の法的根拠については、不法行為による法律構成が一般的です。
実は、不法行為における消滅時効の原則的な取扱いについては今回改正がありません。
損害及び加害者を知った現行法において、人身事故事案では、この3年~20年という消滅時効期間で規律されて います。
ときから3年、不法行為があった時から20年で消滅時効にかかります(現行民法724条)
現行法において、人身事故事案では、この3年~20年という消滅時効期間で規律されています。