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米球界はなぜ大谷翔平の高額報酬を支払えるのか?(弁護士 今井慶貴)

 │ 新潟事務所, 弁護士今井慶貴, コラム

大谷翔平選手の驚きの契約金額

大リーグの大谷翔平選手がドジャースに移籍しましたが、契約総額10年で7億ドル(約1015億円)という莫大な金額に驚いた人は多いと思います。

日本球界での2023年最高年俸は推定6億円台(ネット調べ)ということですので、ずいぶんと差がありますね。

その理由については、日本経済新聞の記事(12月15日のネット版)に興味深い分析がありました。

かいつまんでいうと、米球団が巨額の報酬を支払えるのは、放映権収入が日本の約10倍くらいあるため、球団の支払能力が高いということのようです。

なぜ放映権収入が違うかというと、放映権の売り方の違いがあり、米大リーグ機構が一括して販売するのに対し、日本では各球団がばら売りをしているから、といった要因があるそうです(それだけではないかもしれませんが)。

 

もともと、無料の地上波を中心に発展してきた日本と違い、米国では早くから有料放送が根付いていたという放送文化の違いがありました。

それに加えて、米国では2018年以降にスポーツベッティング(賭博)が合法化されたことから、試合中のプレーを予測して賭ける商品が広がり、さらに放映権料が高騰しているということです。

結局、お金を払ってでも見たいというファン層の厚さの違いが、日米野球界の市場規模の差となり、それが選手の年俸に反映しているのであって、ある意味では当たり前のことなのかもしれません。

 

とはいえ、スポーツベッティング(賭博)により、コンテンツの高額化が促進しているという指摘は、考えたことのない視点でした。

日本だと、サッカーくじはありますが、野球で賭け事をすると「野球賭博」という犯罪になってしまいますので、さわやかな大谷選手のイメージとは対極の話になってしまいます。

野球界に限らず、市場構造の違いという観点で物事を眺めると、色々と面白い発見がありそうですね。

 

この記事を執筆した弁護士
弁護士 今井 慶貴

今井 慶貴
(いまい やすたか)

一新総合法律事務所
副理事長/新潟事務所長/弁護士

出身地:新潟県新潟市
出身大学:早稲田大学法学部

新潟県弁護士会副会長(平成22年度)、新潟市包括外部監査人(令和2~4年度)を歴任。
主な取扱分野は、企業法務(労務、契約、会社法務、コンプライアンス、事業承継、M&A、債権回収など)、事業再生・倒産、自治体法務です。
現在、東京商工リサーチ新潟県版で「ズバッと法談」を連載中です。


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