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(株)吉野家ホールディングスの素早い不祥事対応 ‐取締役を解任するための手続き‐(弁護士:海津 諭)

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この記事を執筆した弁護士
弁護士 海津 諭

一新総合法律事務所
弁護士  海津 諭

一新総合法律事務所理事/燕三条事務所所属

依頼者の話を誠実に聞いた上で、その事件のより良い解決策を必死に考え抜くこと、それが私の責務の一つだと思っています。
人が法律問題で行き詰まったとき、傷ついたとき、疲れたときに、その方に解決の道筋を示して元気付けることが出来るよう、全力を尽くします。

1 (株)𠮷野家の「炎上」事件と、取締役の解任

先日、牛丼チェーン「𠮷野家」について、経営会社である「(株)𠮷野家」の取締役による不適切な発言が大きなニュースとなりました。

 

取締役の発言がなされたのは令和4年4月16日であったところ、翌日には既に、インターネット上で批判の声が高まって、いわゆる「炎上」の状態になっていました。

批判の中には、会社のトップに近い取締役の発言であることを挙げて、会社自体がそのような考え方なのではないかと疑問視するものもありました。

 

そして、上記会社の100%親会社である「(株)𠮷野家ホールディングス」は、同月18日に臨時取締役会を開催し、決議によって上記の取締役を解任した旨を、同月19日に発表しました。

 

「炎上」のほぼ翌日に解任の手続きを行った親会社の対応は、私としては、素早い対応であったと考えます。

 

2 取締役を解任するための手続きは

さて、一般的に、会社の取締役が何か重大かつ不適切な行為を行った場合、その取締役を解任するなどの適切な対応を取らないと、会社自体の体質を疑問視されてしまう危険性があります。

 

では、取締役を解任するためには、どのような手続きが必要でしょうか。

 

取締役は、その取締役を選任した株主総会・種類株主総会の決議によって解任することができます。

そこで、まずは株主総会の招集通知を行い、株主総会を開催して、決議によって取締役を解任するという手順が必要です(なお、取締役の職務執行に関し不正の行為または法令・定款に違反する重大な事実があったにもかかわらず、株主総会において解任議案が否決された場合、一定以上の議決権を有する株主は、裁判所に解任請求の訴訟を提起することができます)。

 

ただし、一人の法人または個人が対象会社の全ての株式を保有している場合は、当然のことながら、招集通知手続を省略して直ちに解任手続を行うことができます。

今回の(株)𠮷野家ホールディングスも、(株)𠮷野家の100%親会社であったことから、親会社の取締役会での手続きをもって直ちに子会社の取締役を解任することができました。

また、その他にも、株主全員が同意し、かつ議決権の行使方法として書面投票や電子投票を定めない場合は、招集通知手続きを省略して直ちに株主総会を開催することができます。

 

3 解任以外の方法による対応

なお、取締役が自ら辞任の意思を示している場合は、解任ではなく辞任してもらうという方法もあります。

辞任の場合、変更登記以外に特別な手続きは必要ありません。

ただし、辞任によって取締役の人数が不足する場合は、後任の取締役を選任する必要があります。

 

また、取締役の任期が残りわずかであり、かつ事案の重大性が低いなど、解任をしなくても悪影響が少ない場合は、任期満了を待って退任してもらうという方法もあります。

 

4 おわりに

会社の取締役が不祥事を起こしてしまった場合は、顧客、取引先、株主などのステークホルダーの信用を失ってしまわないよう、素早くかつ適切な対応をとることが重要です。

対応や判断に迷う場合などは、ぜひとも当事務所にご相談ください。

 


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